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構造材 「 老舗のほんまもん 」

相羽建設が構造材等についてお世話になっている山長商店さんで、お付き合い頂いているモック株式会社の小原さんが来社されました。構造材 「 老舗のほんまもん 」_b0096552_15513476.jpg




 本人は男前だと言っています。

梁背の事や梁の架け方について、相談をしました。
いつもながらの適切なアドバイスを下さり、頼れる兄貴といった感じです。

小原さん、これからもご指導ご鞭撻の程を、宜しくお願い致します。




相羽建設では仕様により、いくつかの構造材をご提案しております。
そのうちの一つで、山長商店 モックさんと提携して「 老舗のほんまもん 」と銘打ちました仕様(材)は、紀州和歌山県の材( 主に杉 )で、樹齢が根の方で約50年生程度の芯持材、高温乾燥により含水率( 音波計測による )が20%以内、圧縮や曲げ強度( ヤング率 )が70ton/㎝2以上の材( 柱 )という基準で選別され、その数値を材一本一本に刻印プリントされた材で、こちらをご提案する事が多くあります。 (大壁になる梁など部位によっては、一部米松も使用します)
 ※ 「 東村山プロジェクトの木造ドミノ 」 では、これとは違う仕様(構造材)となる予定です。

一般にシロアリは、芯材は比較的好まず、辺材(芯ではなくその廻りの部位)は好むといわれております。
強度といっても、荷重を支える強度だけでなく、シロアリに対しても重要となってきますので、主要構造部である柱に関しては、芯持材で、更に出来れば若い材ではなく、なるべく50年生以上 真っ直ぐ芯の通った材が目も詰まっていて、望ましいのではないかとご提案しています。
ただ、決して無垢材がよくて、集成材が悪いというつもりも全くなくて、無垢材には無垢材の特徴があり、集成材には集成材の特徴があるわけなので、大切な事は適材適所を見極めて、使用していく事です。 ( この話は賛否両論あると思いますが、ここではこの程度にしておきます )
また、無垢材の仕様に関して言えば、乾燥が重要です。
生木(グリーン)は放置しておくと、バリバリにひび割れて干からびてしまいます。これでは強度は全く期待できませんし、意匠としても成り立ちません。 これは大げさな例だとしても、無垢材は割れや狂いが生じます。そこで乾燥が重要となるのですが、一般に含水率(木材が含んでいる水分量)が20~15%を切ってくると(乾燥の仕方にもよりますが)強度が損なわれやすくなると言われております。
「 老舗のほんまもん 」では、強度を保ちながら、割れ狂いの少ない、絶妙なラインを基準としています。

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 ハンマーで木口を叩き、帰ってくる音で強度を算出します。 材の4点に音波をあてて含水率を計測します。


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 モニターで監視し、そのまま数値が一本一本にプリント刻印されます。


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節の摘み方や、木目の美しい材です。
現しや真壁の納まりにすると、とてもキレイに映えます。



"D"の表示が含水率、"E"の表示がヤング率を現します。     →  →  →
( この柱は、含んでいる水分量が 15 %、強度が 110 ton/㎝2の材という表示です )









他の仕様(材)については、またゆっくりと致しましょう。
by itibanhoshi | 2006-07-29 17:14 | モデルハウス陽とり旅(豊)


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